2024年8月-ソフト闇金カインズ解決しました

文責：司法書士法人アストレックス　司法書士　川﨑 純一

2024年8月ソフト闇金カインズ事情

ソフト闇金カインズ

今回は、これまで当所で実際に目の当たりにした実例も交えながら、実際に存在する闇金のことに少し触れていきましょう。
無数にある闇金の中から、今回はひとつの業者にスポットをあててみます。
ここ最近の中でも、非常に相談の多い部類に入るソフト闇金カインズという業者についてです。

ソフト闇金カインズの傾向

世にはびこる多くの闇金同様、正規の貸金業者のフリをして貸し付けを行っている業者です。
カインズという名前以外にもラッキーなどと名乗っていることもあります。

2024年8月現在、3ヵ月以内で当所で判明しているソフト闇金カインズの電話番号は以下の通りです。
080-7654-4298
090-5795-8276
080-7813-2724
070-4230-1296

集客のためのウェブサイトではソフト闇金を堂々とうたっていますが、まったくそんなことはありません。
ここは弁護士や司法書士が介入しても回収の方針を頑なに曲げようとはせず、一方的な要求を突き付けてきます。

当所が介入したソフト闇金カインズの解決事例

依頼者Ａさんは３件ほどのヤミ金からお金を借りて、約束通りの高い金利をなんとか返済していましたが、体調を崩して仕事を何日か休んでしまったことで給料が少なくなり、返済に行き詰まりました。

約束の期日を過ぎてしまい、ヤミ金からの督促も日に日に厳しくなってきたところで、Ａさんは事務所への相談を決意します。

Ａさんから聞き取った取引の内容は、大半が毎月数万円を何か月にもわたって払わされてきたというものでした。 その時点で、Ａさんがこれまで受け取った金額の2倍3倍の金額を払ってきたということは間違いなく、それらの業者へはこれ以上支払いをしないという方針で交渉を進めました。

しかし、カインズの取引をよく確認すると、これまでの合計を見てもマイナスが出ていたのです。

相手から5万円受け取ってきたのに対して、Ａさんが払ってきた金額は4万円。
出来るだけ穏便な解決を望むＡさんは、その差額の1万円を払って終わりにするという方針に決まりました。

ところが、カインズの主張はまるで違いました。

5万円を貸して、これまでＡさんが払ってきた4万円はすべて利息だと言うのです。
つまり、元金の5万円は1円も減らずにそのまま残っているため、それを今すぐ全額支払えという主張です。
（カインズに限らずこのような主張をするヤミ金は非常に多く見かけます。）

5万円などという金額をすぐに用意できるなら、Ａさんは事務所に相談などしていなかったでしょう。
その後も相手の主張が変わることはなく、このままでは決裂は避けられないというところまで来ていました。

もうその頃にはＡさんも腹をくくり、職場や家族への嫌がらせ覚悟で1円も払わないという決断の一歩手前です。
しかし、最後の最後でついに粘り強い交渉が実を結び、カインズは差額の1万円を受け取って手を引くという和解に応じたのです。

この結果により、Ａさんは全てのヤミ金と縁を切ることに成功しました。
もちろんこれは、それまでに頑張って払おうとしてきたＡさんの人柄や努力の影響も大いにあります。

ヤミ金も結局は人間です。むしろごく普通の一般人よりも人間臭い性質を持っているとも言えるでしょう。
それらの要素が複雑に絡み合うため、ヤミ金との和解は一筋縄ではいきません。

川﨑 純一

もしあなたが闇金との交渉経験や解決実績が豊富な事務所にご相談しようと思っているなら、司法書士法人アストレックスまで是非ご相談下さい。

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