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家族に知られることなく債務整理するには

家族に知られることなく債務整理するには

家族に借金のことを知られたくないという方は一定数いらっしゃいます。

山口文雄
特に配偶者には知られたくないという方が多いです。

代表的な債務整理の方針として、任意整理、自己破産、個人再生がありますが、知られるリスクが一番低いのは任意整理です。

理由を説明します。
弁護士・司法書士と契約をする際、事務所に出向いて契約する方法とやむを得ず郵送で契約する方法に分かれます。

 

債務整理は、借金の返済が困難になったとき法律の手続きを利用して借金の負担を合法的に軽減する手続きです

 

事務所に出向いて契約する方法

事務所で渡される契約書は自宅に持ち帰り、誰にも見つからない場所にしっかりと隠すことができれば家族に知られることはありません。
和解後は和解書が発行されますが、これも事務所に取りに行けば問題ありません

 

やむを得ず郵送で契約する方法

事務所名が入った封筒で契約書を送付されるとさすがに家族にも怪しまれるので、個人名で送ってもらうのもひとつです。
また、家族が勝手に開けてしまう可能性があるという場合は、近くの郵便局留めで送ってもらうのが一番安全です。

郵便局留めとは、指定する郵便局であなたが取りに行くまで郵便局が郵便物を預かってくれるサービスです。
身分証を持っていけば、受け取ることができます。
別料金がかかることもありません。
また、自宅近くの郵便局だけでなく、どこの郵便局でも預かってもらえるので職場近くの郵便局で受け取ることも可能です。
注意点として、郵便局に到着してから預かり期間が2週間となっているので、それまでには受け取りに行く必要があります。

このように、任意整理の場合は原則的に契約した事務所とのやり取りだけとなるため、書類の保管にだけ注意すれば、家族に知られるリスクは皆無といってよいかと思います。

 

では、自己破産と個人再生は家族に知られやすいのでしょうか。

まず、家族が同居している場合は、ほぼバレます
同居家族の給与明細などを裁判所に提出する必要があるからです。
むしろ、同居家族に協力していただく必要があります。

しかし、一人暮らしをしていて、自己破産または個人再生をするのであれば、別居家族に知られる心配はまずありません。
自己破産または個人再生をした場合、政府が発行する官報にその旨が掲載されますが、家族がそれを見たことで知られてしまう可能性は著しく低いと云えるでしょう。

 

まとめ

このように債務整理の方針、家族との同居または別居という環境により、債務整理を家族に知られるリスクは異なります。
また、これを機に思い切って家族に相談して、借金問題の解決が早まった方もいらっしゃいます。

大切なのは、債務整理をするしないにかかわらず、後悔することのないよう決断することだと思います。

 

この記事を書いた人
執筆者:山口文雄
債務整理専門の事務所で10年以上今もなお業務に携わっている事務員です。
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